情報をお願いします
お知り合いの飼い主様が現在もお一人で山の中まで探されております。
富山県で去年の6月頃に行方不明になったそうです。
もし、この記事をご覧になった方でツイッターのアカウントをお持ちの方が おられましたらRTやフェイスブック、なんでも良いので情報の拡散協力を どうぞよろしくお願い致します<(_ _)>
この記事の転載も構いませんので、どうか富山の方、飼い主様に少しでも 情報が行き渡りますよう、ご協力をお願い致します。

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シナリオ公開11

スカイプ中に弟から電話があったけど、即行で切ってやったぜ。
ワイルドだろぉ?(笑)

なかなか本文の修正が難しくて進みが遅いですが、とりあえず1つ区切りがついたのでシナリオ公開しますぜぇ。この辺からだんだん修正箇所が増えてきて、矛盾点とかも増えてくるんだぜぇ。
見落としが無ければいいけど…(´・ω・`)

仲間が増えたね!ポポポポーン☆

第十回:召喚 
初めての方はこちらからどうぞ

仲間が更に増えたルイ達は大陸の中央へ向かうため、俗に"迷いの森"と称される広大な森の中へ足を踏み入れていた。
太陽の光を遮るほど、うっそうと木の茂った森は少し薄暗く、妙に涼しかった。
【ナイア】「何か出そうな雰囲気だな」
【ラフィエル】「"何か"とは何の事ですか、ナイア?」
【ナイア】「こんな薄暗い場所に出る何かって言ったら、アレしかないだろ!」
【ラフィエル】「あぁ、お化けの事ですね。ひょっとして、恐いんですか?」
面白そうにナイアを見ながら、ラフィエルがからかったような口調でそう言った。
その言葉を受けて、ナイアは図星だったのか、顔を真っ赤にしながら吼えた。
【ナイア】「ち、違ぇよ!出そうだなって思ってただけだ!」
【ラフィエル】「おや、そうでしたか。でも、本当に出るかもしれませんね」
【ナイア】「えっ…?」
【ラフィエル】「ここは大陸一大きな森ですから。コンパスもない大昔はここで迷う人が後を絶たなかったそうです」
【ラフィエル】「ですから、ここで無残な死を遂げた人の魂が今もその辺りを…」
ラフィエルがそう言った瞬間、ナイアの近くの葉がガサッと音を立てた。
そして、そこから黒い影が飛び出し、宙に踊り出た。
【ナイア】「ギャアァァァッ!!!出た―――!!!!」
絶叫し、咄嗟的にラウスの背後にナイアは逃げ込んだ。
だが、その飛び出してきた黒い影はその体勢のまま、手に持った何かをセリア目掛けて振り下ろそうとした。
【セリア】「チッ!」
影の動きに機敏に反応したセリアは素早く剣を引き抜き、その影が振り下ろした何かを剣で見事に受け止めた。
カキンッ!という軽い金属音が響き、奇襲をかけたその影は背後に飛びずさる。
【?】「ん?お前…セリアか?」
【セリア】「どちら様だったかな?生憎、突然奇襲を仕掛けて来るような相手に知り合いはいないんだが」
【ヴィレンド】「いや、悪い。俺だ、ヴィレンドだ」
そう言って影は被っていた黒いフードを外した。
鋭い黒瞳、ストレートな黒髪を持った男が顔を見せる。
その顔を見て、セリアはやや険しい顔をしながらも構えていた剣先を下げた。

*(敵じゃない?)
;ヴィレンド+1

セリアが剣を下したことで、ルイは警戒心を解き剣を下げた。
【セリア】「…久しく見なかった面だな。で、どういう了見で襲ってきた?まさか、再会の挨拶などとふざけた事は抜かすまいな」
【ヴィレンド】「いやぁ、悪い!どうやら、奇襲を仕掛ける相手を間違えたようだ」
【セリア】「? どういう事だ?」

*(何で剣を?)

セリアが剣を下ろした事に疑問を持ったが、手にかけていた武器を下げ様子を見る事にした。
【セリア】「…久しく見なかった面だな。で、どういう了見で襲ってきた?まさか、再会の挨拶などとふざけた事は抜かすまいな」
【ヴィレンド】「いやぁ、悪い!どうやら、奇襲を仕掛ける相手を間違えたようだ」
【セリア】「? どういう事だ?」


ヴィレンドと名乗った男の言葉を聞いて、セリアは軽く眉を動かした。
【ヴィレンド】「俺は今、反乱軍を追っている。で、そのメンバーがこの森に入り込んだんだが、見失ってしまってな」
【セリア】「馬鹿か」
【ヴィレンド】「そう言うなって」
顔に似合わず、ヴィレンドは明るく笑った。
恐そうな印象を受けたが、どうやら悪い人ではなさそうだ。
【ルイ】「あの、セリアさん…」

*お知り合いですか?

【セリア】「知り合いってモノでもないよ。こいつはただの商売敵だ」
【ヴィレンド】「おいおい酷いなセリア。お前も相変わらず、か」
【ヴィレンド】「そういや名前まだだったな、俺はヴィレンドだ。いきなり襲い掛かって悪かったな、坊主」
剣を鞘にしまいながら、ヴィレンドはルイに謝った。

*仲良さそうですね
;セリア、ヴィレ+1

【セリア】「馬鹿を言うな!冗談じゃない!!」
声を荒げて否定する様子から、どうやら本気で言っているようだ。
【ヴィレンド】「なんだよ、そこまで嫌わなくてもいいじゃないか」
【セリア】「うるさい!」
セリアがかっかっして後ろに下がると、ヴィレンドがルイの前にやってきた。
【ヴィレンド】「そういや名前まだだったな、俺はヴィレンドだ。セリアとはちょっとした知り合いだ」
【ヴィレンド】「それより、いきなり襲い掛かって悪かったな、坊主」
剣を鞘にしまいながら、ヴィレンドはルイに謝った。


【ルイ】「いえ…」
【ルイ】「それよりも、ヴィレンドさんは何故反乱軍を追ってるんですか?」
【ヴィレンド】「ん?」
ルイの言葉にヴィレンドは怪訝な顔をした。
「何故、そんな事を聞く?」と表情が語っているのを見て、ルイは「唐突過ぎた」と思いながら訳を話した。
マクスウェルの話やチュリの導きの事を話すと、ヴィレンドは納得したように頷いた。
【ヴィレンド】「なるほどな…お前達が"精霊の守護者"というわけか」
【リュウラン】「"精霊の守護者"?」
リュウランが「何、それ?」と怪訝な表情で聞き返した。
【ヴィレンド】「世界の崩壊が近付く時、精霊長である時の精霊・クロノスは自分の力の一部を分け与えた人間をこの世に生み出す。それが"時の力を持つ者"…つまり、坊主の事だな」
ヴィレンドの言葉にルイは頷いた。
それは村を旅立つ時、村長や長に聞いた話だ。
【ヴィレンド】「そして、"時の力を持つ者"はこの世の"精霊の魂"を引き寄せる。それがお前らの持つチュリだ」
【ナイア】「"マナ"の宿ったものじゃないんだ…」
以前そう教えられ、ルイにもそう言ったナイアが興味深げに自分のネックレスを眺めながら呟いた。
その言葉に「それも間違いじゃない」とヴィレンドは告げた。
【ヴィレンド】「魔術の元と言われる"マナ"とは精霊の力を指す言葉だ。"マナ"は世界の何処にも存在していて魔道師はその力を引き出し、魔術を使う。そして、その"マナ"を含んだ鉱物は一般にチュリと呼ばれる。だが、本来の"チュリ"はただ"マナ"を含んだ物じゃなく精霊の魂の一部がそのまま結晶化した物体なんだ」
【ラフィエル】「つまり、一般に魔道師が使う"チュリ"と私達の持つ"チュリ"は名は同じでも全く別物というわけですよ」
知っていたらしいラフィエルがヴィレンドの言葉を要約する。
【ヴィレンド】「そういうこった。そして、その"精霊の魂(チュリ)"は精霊長の力に導かれる。世界の崩壊を止める"時の力"の元に"精霊の魂(チュリ)"を持つ者が集うというわけだ。そして、そいつらの事を精霊が遣わした世界の崩壊を食い止める者達…"精霊の守護者"と呼ぶんだ」
「へぇー」とナイアが感心したような声を上げるが、おそらく半分以上分かっていないだろうという顔をしている。
リュウランも同じような顔をして、頷いている。
エルフィーやロゼッタは知らなかったであろうが、その事実にあまり驚いている気配はない。
また何の反応も示さないラフィエル・ラウス・ラウジエル・セリアの四人は、おそらくこの事を知っていたのだろう。
【ヴィレンド】「さて、それから何で俺が反乱軍を追っていたのかについてだが…」
ヴィレンドが再び口を開いたその時、その場に人間の悲鳴が響いた。
それも一人や二人ではない、数十人の悲鳴が前方から聞こえてくる。
【ルイ】「行こう!」
素早く顔を見合わせたメンバーはルイの声に頷き、森の中を走った。
森の中を走る事数分、ルイ達の目の前の茂みがガサッと揺れる。
それに反応し、ラウジエルがルイを庇うように前に進み出た。
セリアもヴィレンドも警戒するように腰の剣に手を掛ける。
だが、その茂みから現れたのは血だらけの男だった。
恐怖に引き攣った顔をして茂みから飛び出して来たその男は、ルイ達の存在に気が付くとビクッと肩を震わせて懇願してきた。
【男】「ひぃぃぃぃ!?た、頼む!殺さないでくれ!!もうあんたらには逆らわないから!」
【ルイ】「落ち着いて下さい!俺達は敵じゃありません」
男のあまりの怯えように戸惑ったルイは男に向かってそう言った。
だが、その男の耳にルイの言葉などもはや聞こえていない。
ただ、ルイ達に向かってその男は命乞いをし続ける。
【男】「俺は上の命令に従っただけなんだ!だから、頼む!許してくれ!殺さないでぇ…!」
挙句の果てには土下座してそう言い始めた男の前にヴィレンドはしゃがみ込むと、軽く平手打ちを喰らわせた。
【ヴィレンド】「落ち着け!俺達は敵じゃない!落ち着いて話せ。何があった?」
【男】「は、反乱軍が…俺達、上の命令でこの森に待機してたんだ。そしたら、奴らが突然襲ってきて……」
頬を叩かれた事で男は少し冷静になったらしい。
だが、話す度に恐怖が蘇るのか、震えが酷くなる。
【ヴィレンド】「なるほど…それで、仲間は?お前一人か?」
【男】「仲間は知らない………みんな殺られた………たった……たった四人だった…なのに…数十人が」
この世の終わりを見たような表情でその男は一言ずつ語った。
その言葉を聞いたルイ達にも些か不安が広がる。
敵はたった四人で数十人の人間を殺してしまう程の実力者。
【ヴィレンド】「おい、悪いがそいつらの事をもっと詳しく…」
【?】「こんな所にいたのか」
ヴィレンドの言葉を遮って、新たな影が茂みの中から現れた。
濃い紫色の長い髪、目に黒い目隠しを巻いた男。
そして、白銀の長髪を片方に寄せて結った赤い瞳の少女。
どうやらこの少女は右腕が肘から下を失っているらしい。
長い袖が風でバサバサとなびいているが、腕がある様には見えない。
【男】「ひいいいいぃぃぃっ!!」
明らかにこの血だらけの男の仲間ではない事が、男の反応で一目瞭然だった。
彼らを見た瞬間、情けない声を上げて男はヴィレンドの背後に隠れたのだ。
【?】「一匹も取り逃すなとの命令なのでな。とりあえず、死んでもらおうか」
【?】「ちょっと待って下さい、所長。何か妙な連中までいますよ」
白銀の髪の少女が、目隠しの男に対し、そう言った。
妙な連中とはルイ達の事だろう。
【?】「誰か知らないけど、その男こっちに引き渡してくれない?」
【?】「僕達が用があるのは、あくまでそいつだけだしさ」
ニッコリ微笑んで、白銀の髪の少女はヴィレンドの陰に隠れる男を指差した。
その言葉の裏にある無常な言葉―――
もうその男以外は殺してしまった、という事を無言のうちに全員の脳裏に悟らせた。
【ルイ】「お前らが反乱軍か…」
【?】「そうだけど…、あんた達誰?帝国の人間?それなら殺すだけだけど?」
【所長】「ゲルド、さっさと終わらせよう。私はもう疲れた」
【ゲルド】「了解しました、所長!じゃあ、さっさと終わらせて帰りましょうか♪」
男の言葉にコロッと態度を変えた少女の周囲を異常な空気が包む。
その空気に絶えられなくなったのか、血だらけの男は一目散に駆け出した。
【ヴィレンド】「ばっ、バカ野郎!」
ゲルドと呼ばれた少女の掌が、背を向けて逃げる男に向けられた。
その瞬間、一瞬の強風がルイ達の間を駆け抜ける。
【男】「ぎゃあぁぁぁぁぁぁ!!!」
ルイ達の背後で絶叫が上がった。
男の体に深々と一本の白い槍のようなものが刺さっている。
まるで串刺し―――
男は当然その場に崩れ落ちた。
【ゲルド】「一丁上がりぃ♪今回の魔術は意外とイケてたかも」
パチンと指を鳴らして、ゲルドは軽やかに笑った。
【ゲルド】「さっ、これで仕事も片付いたし、さっさと帰ってお茶にしましょうね!所長」
【所長】「あぁ、そうだな」
何が起こったのか、ルイ達にはさっぱり分からない。
だが、一つだけ確かに分かる事はあの少女があの男を殺したという事。
相手は奇妙な魔術で大の男を一瞬にして殺してしまう程の実力者。
勝てる見込みは少ない。
だが、ルイは剣を引き抜かずにはいられなかった。
銀色の光を放つ切っ先が、二人組を真っ直ぐ捕える。
【ゲルド】「あれぇ?何、君?僕達とやる気なの?」
【所長】「懸命ではないと思うぞ。お前は帝国の人間じゃないのだろう?」
帰りかけていた二人はルイが剣を構えたのを見て、そう言う。
【ルイ】「それでも、俺は同じ人としてあんた達が許せない。帝国の人間なら、戦意の無い人間でも殺していいって言うのか?」
それはルイの静かな怒り。
ルイの背後にいたナイア達もルイの行動には驚いたが、その意見には賛成だった。
全員がルイに習い、各々の武器を構える。
そんなルイ達の様子を一瞥して、ゲルドは溜め息をついた。
【ゲルド】「僕達、結構多忙なんだよねぇ。一々、あんたらの正義に付き合ってらんないの。だから…」
【ゲルド】「――即効で終わらせてもらうからね」
再び向けられたゲルドの左手に魔力が集中する。
【ラフィエル】「ナイア!」
【ナイア】「OK、ラフィ!先手必勝!喰らえ、修行の成果!!風刃(エアスラスト)!!」
ゲルドの魔法が発動するより先にナイアがゲルドに向かって掌を向けた。
その瞬間、ナイアの手から暴風がゲルドに向かって発せられ、彼女の体を後方へぶっ飛ばす。
【所長】「ほぉ、風系の魔術か。ゲルドを吹き飛ばすとは中々の威力だな」
【ゲルド】「でも、大した事は無いですよ。実践不足ってやつじゃないかな?」
ニヤリと笑ってゲルドは両足を踏ん張って、それ以上後方に吹き飛ばされるのを堪えた。
【ラフィエル】「やはり付け焼刃の魔術じゃ、こんなもんですかね」
【ナイア】「こんなもんって言うな!俺、頑張ったんだぞ!柄にもなく!」
冷静にそう言ったラフィエルにナイアが泣きそうな顔をして言った。
【ラフィエル】「よそ見してる場合じゃないですよ、ナイア。…来ます!」
【ナイア】「へっ?」
ラフィエルの言葉にナイアが間抜けな声を出して前方を振り返ると、ナイアの目の前に強力な風の渦が広がっていた。
驚きのあまり避ける事を忘れ、呆然と立ち尽くすナイアをラフィエルが突き飛ばす。
間一髪、ナイアとラフィエルの間を風の渦が通り過ぎていった。
【ルイ】「ラフィ!ナイア!」
【ラフィエル】「大丈夫です、ルイ。私もナイアも無事ですよ!」
【ナイア】「これが…無事なのか?」
ラフィエルに突き飛ばされた拍子に茂みに頭から突っ込んだナイアが、髪に葉っぱを大量につけた状態でラフィエルを恨めしげに睨む。
【ラフィエル】「私の助けがなければ、もっと酷い事になってたんです。それより、マシでしょう?」
恨めしげなナイアの視線を浴びてもまったく動じず、ラフィエルは涼しげな表情でそう言い放った。
【ヴィレンド】「しかし、多少相手が悪いかもな。…こりゃ、卑怯とかフェアじゃないとか言ってられん。全員でかかるぞ」
【ルイ】「はい」
ヴィレンドの言葉にルイは素直に頷き、剣を真っ直ぐ構えた。
それに倣い、セリア、エルフィーは己の剣を構え直し、ラウス、ラウジエルは後方で弓を引いた。
【所長】「…これは少々骨が折れそうだな」
【ゲルド】「いいじゃないですか!僕の新作魔術を試す良い機会ですよ」
無邪気な笑みを浮かべ、ゲルドは掌に魔力を集中させた。
【ゲルド】「まずはこいつ!名付けて、爆弾魔球(バブルスボム)!」
少女の掌からシャボン玉のような球体が次々放たれる。
【ナイア】「何だ、これ?」
【ラウス】「ナイア!油断するな!」
ラウスがナイアに向かって鋭く叫んだその瞬間、ナイアの近くを漂っていたシャボン玉が爆発した。
その爆風により、ナイアの体が後方の茂みの中へ吹き飛ぶ。
【ラウス】「ナイア!」
【ナイア】「大丈夫!爆風は凄いけど、ダメージはほとんど無い!」
また頭から枝を生やし、ナイアは茂みから姿を見せた。
その言葉通り、特に怪我がない所を見ると爆風ほど威力はないらしい。
【ゲルド】「うぅ~ん、失敗か。やっぱり相反魔術は無理だったかなぁ」
【ゲルド】「それよりも、もう少し比率を調整して…」
【所長】「ゲルド、あまり油断しない方がいいと思うぞ。…こいつら、何か―――」
少女に注意を促しかけた目隠しの男の言葉が途中で切れた。
その理由はルイが男の背後に回り込んで、回し蹴りを喰らわせたため。
強烈な蹴りが目隠しの男の脇腹を殴打する。
【所長】「グッ!?」
【ゲルド】「所長!?~~っ、このガキ!よくも所長に!!」
可愛らしい顔を憎々しげに歪めて、ゲルドはルイを睨みつけた。
【ゲルド】「黒焦げになりな!雷光陣(オーバーフラッシュ)!」
ゲルドの身体から目も眩むほどの閃光を伴いながら、雷が発生した。
今のルイの体勢は目隠しの男を蹴った勢いでバランスを半ば失っている。
この状態での回避は無理だ。
【ラウジエル】「ルイ様!」
まともに食らうと覚悟したルイとゲルドの間にラウジエルが割って入った。
【ラウジエル】「避雷壁(ヴォルトシルド)!」
ラウジエルの前で放たれた雷が曲った。
逸れた雷は周囲の木を焦がす。
【所長】「避雷の壁でゲルドの電撃を受け流すか…中々、戦い慣れているな」
服に着いた汚れを払いながら、目隠しの男は平然と立ち上がった。
ルイの蹴りがもろに入ったと言うのに、あまり堪えた様子はない。
【ゲルド】「それだけじゃないですよ、所長。ねぇ、あんたさぁ…僕と一緒じゃない?」
探るような目付きでゲルドはラウジエルの胸元に視線を向けた。
【ゲルド】「こんな所でまさか同類と出会うとはねぇ…その様子じゃ、性別化はしていないみたいだけど?」
鼻で笑って、ゲルドは自分の服の胸元を肌蹴させた。
肌蹴た服の隙間から覗く白い胸元には、直接結晶が埋め込まれており、その周りを奇妙な幾何学模様が包み込んでいる。
まるで胸元に華が咲いたかのように彩るソレを見せつけられ、ラウジエルは顔を顰めた。
【ラフィエル】「結晶の華…?」
【ヴィレンド】「あの女は結晶人か」
【リュウラン】「何?どういう事?」
分かったように話すラフィエルとヴィレンドに、リュウランは杖を構えたまま尋ねた。
【ヴィレンド】「結晶人ってのは、生まれつき胸元に結晶体を持つ一族の事だ。無性体として生まれ、その結晶に触れられる事で初めて性別が分かれる珍種の一族。見た目が人間と変わらないからな、狩られないように人に紛れて生活してるやつもいる」
【ラフィエル】「その性別化が済んだ証が、あの“結晶の華”…結晶人の一人前の証で、男女で模様が異なるそうですよ。私も初めて目にしましたけど…」
【リュウラン】「ラウジエルさんもその結晶人なの?」
【ラフィエル】「あの人の言葉通りならそうなりますね」
ラフィエルの言葉にメンバーの視線はラウジエルへと向かう。
その様子を見たゲルドはクスクスと笑い始めた。
【ゲルド】「何あんた、正体隠してたの?そっかぁ…じゃあ、皆が見てると恥ずかしいから”挨拶”が出来ないのかぁ~」
【ラウジエル】「…っ!」
結晶人の種族慣習として、挨拶をする際は互いの結晶を見せ合うというものがある。
互いの性別を確認するというのもあるが、本来の理由は結晶人が住む里に部外者が侵入することを防ぐというのが目的だ。
結晶人の涙は結晶化し、とても貴重であるため民族狩りに目をつけられやすい。
その為の自衛手段として互いに結晶を見せ合うという風習が生まれた。
それが”挨拶” 。
ゲルドの言葉に顔を歪ませながら、ラウジエルも己の服の胸元を肌蹴させた。
同じような結晶体がその体に埋め込まれているが、ゲルドのような幾何学模様はない。
【ゲルド】「やっぱりネ。性別化も済んでないんじゃ、見せるのも恥ずかしいか」
【ラウジエル】「黙れ!!」
【ゲルド】「挨拶も出来ない半人前が僕の邪魔をしようなんて、百年早いよ!」
【ラウジエル】「ッ!!」
ゲルドが掌を向けたのと同時にラウジエルはルイを突き飛ばした。
押されてよろめいたルイの前に白い槍のような物体が突き刺さる。
先程男を串刺しにしたアレだ。
ラウジエルの反応が遅ければ、確実にルイの身体を貫いていただろう。
【ゲルド】「同類だからって、容赦しないよ。特に僕の所長を傷物にしたそのガキには、責任とってもらう!!白虎の牙(ホワイトファイング)!」
言葉通り、容赦なく白い槍の嵐がルイ達に襲いかかった。
ルイを集中的に狙っているようで、避けても避けても白い槍の雨が襲う。
他の皆も降り注ぐ槍を防ぐのが精一杯だ。
そんな中、ルイの足が盛り上がった木の根に躓いた。
【リュウラン】「ルイ!」
バランスを崩したルイに気が付いたリュウランは、咄嗟にルイの方へ駆け寄ろうとした。
だが、その背後に槍が迫っているのに気が付いたルイは、崩れたバランスのまま地面を大きく蹴った。
【ルイ】「リュウラン!」
リュウランの体を咄嗟に抱え、ルイは後方に倒れ込む。
庇われたリュウランは、そのまま中々起き上がろうとしないルイに戸惑った。
【リュウラン】「ル、ルイ?」
ルイの腕に手を置き、揺すろうとした時、リュウランの手にヌルッとした感触が伝わる。
生暖かいその感触に嫌な予感を覚えながら、ルイの体の下からリュウランは起き上がった。
そして、見た。
ルイの脇腹に深々と刺さる白い槍のような物体―――
【リュウラン】「ル、ルイ…?」
【ラウジエル】「ルイ様!!」
【ナイア】「ルイ!?」
リュウランの目に蒼白で痛みに顔を歪めるルイの顔と腹部に広がる真っ赤な血が映る。
【ラウジエル】「ルイ様!?大丈夫ですか!?」
【ラフィエル】「私が治療します!どいて下さい!」
ラウジエルとラフィエルがルイの下に駆け寄る。
それ以外のメンバーはルイを心配しつつも、今だ容赦なく襲ってくる白い槍を防ぐ事に専念した。
【ラフィエル】「とにかく出血を止めないと…!」
ラフィエルがルイの脇腹に刺さる槍を抜き取る。
苦痛に歪むルイの顔と、槍を抜き取った瞬間に溢れ出す血を見たリュウランは、ルイに負けないほど蒼白な表情をしていた。
【リュウラン】(わ、私…また助けられた?ルイに?私…また足手まといになった?)
手についたルイの血を見つめ、リュウランは自分の体が震えているのを感じた。
【リュウラン】(いや…私のせいで……私のせいでルイが……そんなの嫌っ!!)
手をギュッと握り締め、リュウランはルイの傍からゆっくり立ち上がった。
突然、立ち上がったリュウランを見てラフィエルが怪訝な顔をする。
【ルイ】「リュ…ラン…?」
蒼白な血の気の失せた表情のルイが虚ろな瞳でリュウランを見上げた。
【リュウラン】「ルイ、ごめんね。私が…私が助けてあげるから!」
瞬間、弾かれるようにリュウランの頭の中に言葉が浮かんでは消えていった。
…そして、最後に―――

―――呼びなさい―――

一度目を閉じ、再び開けたその瞳は鋭い。
そして、流れるように言葉を紡いだ。
【リュウラン】「そなたの翼は我が背にあり 刃は我が手にあり 納めよ」
【リュウラン】「そして 目覚めよ 我が血の契約の下 その姿を我が前に曝け出せ!」
リュウランの持つ杖を中心に巨大な魔術円が一瞬で描かれ、水面のように地面が波打った。
その場にいた全員が、それと共に起こった強風に顔を顰めた。
真っ黒な水面のようになった地面から、黒い水の球体が浮かび上がる。
鼓動のように脈打ったその球体は突然、黒い水飛沫を散らし、破裂した。
悪魔を思わせる黒い翼、血のように紅い三つの瞳、褐色の肌を持ち、赤黒い長い髪を持ったモノがその球体から飛び出す。
一見人間のようにも見えるが、そのモノの覆う禍々しいオーラは尋常ではなかった。
【?】『あ"ぁ?…俺を呼んだのは貴様か?』
直接心に響くような声で、そのモノは一気にリュウランの目の前まで迫った。
血を思わせる紅い三つの眼がリュウランを捕える。
【?】『あぁ…その紫暗の瞳(め)は確かにミネルバの血を引く証だな。…俺に力を貸して欲しいってのか?』
【リュウラン】「えっ?」
【?】『二度も言わせんな!俺の力を借りたいのか?借りないのか?』
その言葉に戸惑ったような表情を見せたリュウランにそいつはそう怒鳴った。
【リュウラン】「わ、私は…強くなりたい!ルイを助ける力が欲しい!だから、貴方の力を貸して!サタン!!」
【サタン】『ハッ…上等だぜ。お前を後継者と認めてやるよ!』
リュウランの言葉を聞き、サタンは鋭い牙を見せつけて笑った。
【エルフィー】「な、なんだい…?アレは…」
【セリア】「分からない…だが、リュウランのチュリが光ったような気がした」
【ロゼッタ】「チュリが…?そうなりますと、あれは…」
【ヴィレンド】「……精霊、なのか?まさか、あのお嬢ちゃんは…」
皆が目の前のそいつに気を取られていると、目隠しの男は少し後ずさった。
【所長】「ゲルド、これは…マズイぞ」
【ゲルド】「僕もそう思います、所長。これは早急に片をつけるべきですね!」
ゲルドの掌に、先程よりも更に魔力が集まる。
何か強力な魔術を放とうとしている証拠だ。
【ゲルド】「喰らえ!僕の自信作!名付けて、紫電の嵐(ライジングストーム)!」
電気を帯びた強力な竜巻がサタンに向かって放たれる。
普通の人間なら、間違いなく死んでしまう威力の魔術だ。
だが―――
【サタン】『拡散(ディザブル)!』
叫びと共にサタンに向け、放たれた魔術は全てその掌に掻き消されてしまった。
【ゲルド】「なっ!?」
【サタン】『俺様に魔術は効かないぜ。何故なら、俺様は全てのマナを操る最強の精霊・サタン様だからだ!』
唖然とする敵に向かって、サタンは不敵に微笑んだ。
【サタン】『さてと、今度はこっちの番だな。久々の外だ。思いっきり暴れさせてもらうぜ!』
サタンが手を上に伸ばす。
強力なマナがダークボールのように固まった球体として姿を見せる。
【サタン】『潰れちまいな!』
不敵な笑みと共にサタンが重力の塊を目隠しの男達の方へ投げ付けた。
【所長】「くっ!大きい!」
【ゲルド】「所長、ここは僕が!!」
ゲルドが手を翳し、防御魔法を張る。
だが、その強力な重力の前では無意味に等しかった。
バキッという嫌な音と共に防御魔術の結界が壊れる。
【所長・ゲルド】「グアァァァァァァ!!」
男達はその重力の塊に押し潰され、苦しげな声を上げた。
だが、サタンの攻撃は容赦なく続く。
【サタン】『次行くぜ!熱いのは好きか、貴様ら!』
空に浮かぶ、サタンの周囲に鬼火とも言える青い火の玉が次々と浮かぶ。
それらはサタンが手を翳すと一斉に二人に向かって降り注いだ。
【ロゼッタ】「凄い…」
その光景を見ていたロゼッタの口から思わずその言葉が漏れた。
それは皆が先程から思っていた事の代弁。
圧倒的な魔術、圧倒的な力―――
これが精霊・サタンの力。
そのサタンを呼び出したリュウランも相当のものだ。
【サタン】『さぁて…そろそろ仕上げと行くか』
完全に息を切らしボロボロになった男達に、サタンは悪魔と呼ぶにふさわしい微笑を向けた。
だが、急にサタンの様子に変化が訪れた。
ビクン!と体を震わせて、その体が徐々に透け始めたのだ。
【サタン】『グッ!?やべぇ…やり過ぎたか!』
妙に慌てたサタンの視線の先にはフラフラになりながら立ち続けるリュウランの姿があった。
【ナイア】「え?リュウラン、どうしたんだ…?」
【ヴィレンド】「まずい、魔力が切れかけているんだ!精霊を呼び出し続ける事自体、相当なはずだぞ!」
【ラフィエル】「何ですって!?過度な魔力の使用は死を招きます!これ以上は無理です!!」
【リュウラン】「……………」
【ヴィレンド】「嬢ちゃん!もういい!もうやめるんだ!!」
【ルイ】「リュウラン!?」
ルイが名を叫んだのとほぼ同時にサタンの姿は消え、リュウランはその場に倒れ込んだ。
【ルイ】「リュウラン!」
【ラフィエル】「ルイ!まだ治療が終わってません!動かないで下さい!」
【ルイ】「でも…リュウランが!」
【ヴィレンド】「任せろ。嬢ちゃんは俺がみる」
暴れるルイの肩にそっと手を置き、ヴィレンドが優しげに微笑んだ。
その時、ルイは感じた。
肩に置かれた手から体の中を駆ける例の感覚を―――――――――
【ルイ】「これは…?」
ヴィレンドの右腕のアンクレットが鈍いダークの輝きを放つ。
それはルイの中を駆け巡るあの感覚と同調しているように思われた。
唖然としてルイがヴィレンドを見上げると、ヴィレンドは安心させるように頷く。
【ヴィレンド】「俺もお前らと同じ"精霊の守護者"なんだ…」

【シュライヤ】「あれを操るには、あの姉ちゃんじゃ力不足だったみたいだな」
数十メートル離れた高い木の上。その枝に腰掛け、シュライヤは呟く。
離れた所の状況を、双眼鏡も何もなしの肉眼でシュライヤは把握していた。
【シュライヤ】「あんな精神状態でサタンを呼び出すなんて、無謀だね」
【シュライヤ】「でも、あれを呼び出せるって事は正当なミネルバの血族…これはレイに報告だな」
【シャライヤ】「私、メーちゃんとスラちゃん、拾ってくる。たぶん、死んでないし」
シュライヤの隣に立つシャライヤが、楽しそうに笑う兄に向かってそう言った。
【シュライヤ】「あぁ…それもレイに報告しとかなきゃな」
小悪魔のような微笑を浮かべて、シュライヤはクスクス笑い続ける。
そんな兄に同調するようにシャライヤもクスッと笑い、木の上から姿を消した。
一瞬遅れて、シュライヤも木の上から姿を消す。


第十一回:戯れ へ続く

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なつごろう

Author:なつごろう
ようやくHGK2の製作へ戻りまし
た!…が!!
コンバートでは無く1からまた
手直しなので、再現でも地味に
時間かかりそうです(涙
<再現進捗残り作業>
・シナリオ
・データベース
 →全部
・バトルシステム

<サポートについて>
大体19:00~21:00は自由ですの
でその間にお返事します。
日中は昼休憩しか動けませんが
出来る限り迅速に対応させて頂き
ますのでお気軽にご連絡下さい。
通知が来るので動ける状態であれ
ば、すぐにお返事致します。

サンプルの用意が出来ましたので
必要素材の募集を開始します!
もし良ければご協力頂けると
嬉しいです!
詳しくはメールフォームなどで
お問い合わせ下さいませ!
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
【現在の作業内容】
データベース製作

【制作者様募集中素材】
バストアップ:RTP風希望です。
       改変、手描き問いません。
       サイズ272×288希望です
       が大きくても構いません

*改変元:CLOSET様
イフス(バルド):バストアップ(イメージ図

バトラー:RTP風希望です。
     改変、手描き問いません。
     サイズは個々で違うので依頼時に
     決めさせて下さい。
     縮小をして使用しますが、少し
     大きいサイズだと助かります。
     現在使用中の縮小前バトラーは
     こちらをご参照下さいませ。

*改変元:アンデッドとか好きだから――ッ!!!様
イフス(バルド):バトラー(イメージ図

【依頼中の素材】
セリア:バトラー

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